広島市で建設業許可の申請を考えているけれど、「財産的基礎」という言葉の意味がよくわからない・・・、そんな方に向けて、広島市の行政書士がポイントを絞ってわかりやすくお伝えします。
そもそも「財産的基礎」って何のこと?
建設業許可を取得するためには、全ての許可要件を満たす必要があります。経営業務の管理責任者、営業所技術者等、誠実性・・・、そのなかのひとつが「財産的基礎」です。
簡単に言うと、「工事を受注し、完工まで遂行できるだけの財務基盤があるか」を確認する要件です。
建設工事では、資材の仕入れ・職人さんの手配・建設機械の準備など、着工前から相当の費用が発生します。許可を受けた建設業者がすぐに経営破綻して工事を投げ出す・・・、そういった事態を防ぐために、国は許可申請の段階で一定の財務基準を設けています。
この要件は建設業法に規定されており、一般建設業は第7条第4号、特定建設業は第15条第3号がその根拠条文です。
自分の会社はどちらの基準?まず「一般建設業」か「特定建設業」かを確認する
財産的基礎で求められる内容は、一般建設業と特定建設業で大きく異なります。広島市で許可申請をお考えの方は、まず自社がどちらに該当するかを把握しておきましょう。
判断の基準は、元請として受注した工事で締結する下請契約の金額です。
| 下請契約の合計金額 | 必要な許可の種別 |
|---|---|
| 5,000万円以上(建築一式工事業では8,000万円以上) | 特定建設業 |
| 上記未満 | 一般建設業 |
※2025年(令和7年)2月1日に基準額が改定されています。以前の金額で覚えている方はご注意ください。
自社で施工する割合が高く、下請に出す金額がこの水準を超えない場合は、一般建設業の許可で問題ありません。また、自分が下請として工事を請け負う場合は、この金額制限の対象外です。
一般建設業の財産的基礎
広島市の建設業者のほとんどは一般建設業に該当します。一般建設業の財産的基礎は、以下の3つの条件のうちいずれか1つを満たせばクリアです。
① 自己資本が500万円以上ある
法人であれば、直近の決算書(貸借対照表)の自己資本の額が500万円以上あることが条件です。個人事業主の場合は、期首資本金・事業主借勘定・事業主利益の合計から事業主貸勘定を差し引いた額に、利益留保性の引当金や準備金を加えた額が基準になります。
② 500万円以上の資金調達能力がある
自己資本が不足していても、金融機関から500万円以上の融資を受けられる状態であれば要件を満たせます。不動産などの担保資産があることが前提となり、取引銀行の融資証明書または残高証明書を取得することで確認します。
金融機関に相談して、証明書を発行してもらう流れが一般的です。
③ 過去5年間、許可を継続して取得・営業してきた実績がある
許可申請の直前5年間、継続して建設業の許可を受けて営業してきた事実があれば、財産的基礎の要件を満たしているとみなされます。許可の更新を繰り返してきた事業者様は、この条件が適用できるケースが多いです。
特定建設業の財産的基礎
特定建設業は、一般建設業と比べて財産的基礎の要件がかなり厳しく設定されています。下請業者への支払い義務など、より大きな責任を負っていることがその理由です。
特定建設業では、以下の4つの条件をすべて同時に満たす必要があります。
| 条件 | 基準 |
|---|---|
| 欠損の額 | 資本金の20%以内 |
| 流動比率 | 75%以上 |
| 資本金 | 2,000万円以上 |
| 自己資本 | 4,000万円以上 |
それぞれの計算方法を確認しておきましょう。
欠損の額(法人の場合)
繰越利益剰余金がマイナスの場合に問題となります。その赤字額が、資本剰余金・利益準備金・任意積立金の合計を超えている部分が「欠損の額」です。この欠損額が資本金の20%以内に収まっていることが条件です。
{繰越利益剰余金の負の額-(資本剰余金+利益準備金+繰越利益剰余金を除くその他利益剰余金)}÷資本金×100 ≦ 20%
流動比率
短期的な支払い能力を見る指標です。流動資産を流動負債で割った数値が75%以上であることが求められます。
(流動資産合計 ÷ 流動負債合計)×100 ≧ 75%
資本金・自己資本
資本金とは、法人の場合は登記されている払込資本金(出資金)の額です。自己資本は、貸借対照表の純資産合計が基準です。これらがそれぞれ2,000万円、4,000万円以上であることが必要です。
許可要件や欠格要件について、より詳細な情報を知りたい方は、国土交通省公式サイトもあわせてご覧ください。 ⇒ 国土交通省:許可の要件
よくある質問
- Q決算書の純資産が500万円を少し下回っています。それでも建設業許可は取れますか?
- A
自己資本が500万円に満たない場合でも、許可取得の可能性はあります。一般建設業の財産的基礎は「自己資本500万円以上」のほかに、「500万円以上の資金調達能力がある」という要件もあります。たとえば、取引銀行から500万円以上の融資を受けられる状態であれば、残高証明書や融資証明書を用意することで申請が可能です。まずは広島市の行政書士に現状を相談してみることをおすすめします。
- Q設立したばかりの会社でも、財産的基礎の要件を満たせますか?
- A
はい、満たすことは可能です。新規設立の法人は直前の決算書がないため、創業時の貸借対照表が判断の基準となります。つまり、設立時に資本金として500万円以上を払い込んでいれば、「自己資本500万円以上」の条件を満たせます。逆に言えば、建設業許可の取得を見据えて会社を設立する場合は、資本金の額を500万円以上に設定しておくか、500万円以上の残高証明書を取得するための資金繰り計画を立てておくことが重要です。設立前の段階から行政書士に相談しておくと、こうした点も含めてスムーズに準備できます。
- Q財産的基礎の要件は、許可取得後も継続して満たし続ける必要がありますか?
- A
財産的基礎の要件は、建設業許可の新規申請、更新申請や業種追加等の許可申請に要件を満たしていることが求められます。一般建設業については、「許可申請直前の過去5年間に許可を受けて継続して建設業の営業をした実績を有すること」があるので、許可取得後5年経過した後は、許可申請の際に財産的基礎要件は確認されません。ただし、特定建設業の場合は、許可の更新(5年ごと)の際に改めて要件の確認が行われます。継続的に安定した経営を維持することが、許可を守り続けるうえで最も重要です。
広島市で建設業許可の申請を行政書士へ相談するメリット
財産的基礎の要件は、決算書の数字を正確に読み解く必要があります。「うちの会社は大丈夫」と思っていても、計算方法の違いで要件を満たしていなかったというケースも実際には起こっています。
特に、新規設立の法人や個人事業主から法人成りしたばかりの会社は注意が必要です。直前の決算がない場合は創業時の財務諸表が判断基準となるため、設立前の段階から資本金の設定や資金繰りを慎重に検討する必要があります。
建設業許可の取得をお考えの方は、行政書士へ相談することで、財産的基礎をはじめとした全ての要件を事前にチェックでき、申請をスムーズに進めることができます。要件を満たしているかどうかの確認だけでも、ぜひ一度無料相談をご利用ください。
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